2019年6月5日水曜日

夏の気配の肘折温泉。

まだ沢筋には雪の残る肘折温泉。

肘折温泉では、季節ごとにいろんな音が聞こえてきます。


「ひじおりの灯」を始めた当初、若い作家さんで「肘折は水のまちだ。どこにいても水や温泉の音がする。」と教えてくれた方がいました。
温泉内の中堰では、河鹿の涼やかな鳴き声が聞こえ、ちょっと山に入ると、春蝉の声も聞こえるようになっています。

雪しろの「笹にごり」も。だんだんと深い碧になってっきて、いつの間にか、肘折の夏ももうそこまで来ているようです。


で、今日は月遅れの端午の節句。
昨晩から菖蒲湯です。
肘折では、「菖蒲(ショウブ)」と「蓬(ヨモギ)」と「牛尾菜(シオデ)」のお祭りで、朝食の際に「良いこと聞け、良いこと聞け」と唱えながら、菖蒲と蓬と牛尾菜を、耳のところで回します。

柳田國男の「年中行事覚書」にも出ている「耳くじり」という行事らしいのですが、山形・秋田・青森の日本海側に伝わる風習のようで、他所でどんなことをやっているのかな〜と、気になるところです。

山菜も岩魚釣りも、梅雨の雨が本格的になるまでが、ベストシーズン。

是非!

2019年1月6日日曜日

あけましておめでとうございます。

今年の正月飾り
今日も雪の肘折温泉。

昨日1月5日は、年末から降り続けていた雪が雨になり、07:00 171cm でしたが、午後からは本降りの雪。
本日6日 06:00 196cmです。
ふ〜

遅くなりましたが、

あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い致します。

m(_ _)m  m(_ _)m m(_ _)m

お正月に一休みしていた、屋根の雪下ろしも4日ぐらいから、あちこちで再開。
うちの湯治棟「つたや金兵衛」も9日に日程決定です。
ホントはもっと早く下ろしたいところですが、雪下ろし職人チームの都合もあって、この日となりました。
ご近所、ご宿泊の皆さんには、大変ご迷惑をお掛け致しますが、ご容赦下さい。

っと、1月7日 は、伝統行事「御七日(さんげさんげ)」が行われます。

「さんげさんげ」は、出羽三山のお年越し行事。旧暦12月7日の行事ですが、今は、月遅れの1月7日に行われています。

その昔は、村の男衆が白装束の行者となって、行屋(「密蔵院」(明治以降は亀屋さん)「阿宇院」(烏川の逸見さん)との関係はまだ不明です)に、食べるものも持込、精進料理を作りながら、七日間籠ったのだそうです。

「籠もる」って,何してるんだ? っとか、長年いろいろと疑問に思うことが有ったのですが、何度か羽黒の「秋の峰」に入って、「あぁ、そうか。御七日の時も、こんな事をして籠もっていたんだな。」っと、解ったことも随分あります。

例えば、羽黒の峰入りが、死と再生の十界修行を基本としている事を考えると、肘折で行っていた御七日も、入り日(12月1日)が、今の「村契約(三十六人集の総会にして、男地蔵の地蔵講でもある)」の日で、行者(三十六人集全員かどうかはわかりませんが)となる自らの葬儀として大数珠を廻す事から始まり、開けの七日に餅をついて再生(誕生)を祝った。のではないかと思うのです。

などと、考えつつ見ると、「御七日」は肘折温泉の基となる行事として、今の餅つきを中心とした形の背景が見えてくる様な気がします。

皆さん、是非!